Archive for ◊ 4月, 2020 ◊

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• 木曜日, 4月 30th, 2020

3451. (私)から、どれだけ離れて生きるか、それが問題だ。もちろん(私)を消し去るに越したことはないが。(無私)

3452. (生)の達人には、どうやら(私)がない。達意の文章にも(私)がない。コトバだけが、存在している。

3453. 最高の文体は(私)を消し去ったものである、ただ、意識だけが呟いている。コトバの宇宙である。

3454. 誰が生きているのか(死んでいるのか)何が生きているのか(死んでいるのか)見定めようとしても無理だ。

3455. あれかこれか断言できた時は、まだ、ニンゲンは、ゆるやかに生きていた。今は、あれかこれかとさえ問えない時代である。書かれたものの一番はじめにあったコトバまで冥い。

3456. (私)は、私が考える以上のものである。ゆえに、私などに固執してはいけない。

3457. (木)は、木を生きている。(木)は、いつも見ている木以上のものだ。

3458. (私)を考える、と、私以上のもので(私)は構成されているのがわかる。

3459. 閑かに、静かに生きて(私)の中へ。(私)は、私以上の宇宙であるから。

3460. ヒトは、見えないものを畏れて、不安になり、パニックを起こしてしまう。放射能・3.11の。新型コロナウイルス。そして、ココロ。

3461. 狂う、破綻する、その一歩手前で立ち止まれ。

3462. (他人の死)ばかりが見えていた。新型コロナウイルスは(私の死)を直接、見せてくれる。ゆえにヒトは恐怖に捕らわれる。

3463. (私)があるのではなく(書く)作品の中で(私)が作られていく(バタイコ)のコトバ。

3464. (私)には、完全に作品を作る力はない。書かされている中から、(私)が出現して、作品を作らせられるのだ。

3465. (私)に来るコトバを、(私)自身は、制禦できない。

3466. 意識が考えるよりも、はるかに多くのものが勝手に(私)に来ている。

3467. だから(私)を開いていおいていつでも、来たものを、できるだけ正確に、コトバに変えるだけだ。ゆえに、作品は作家を超えてしまう。

3468. ニンゲンは、全員、刷り込まれたコトバで生きる。どんな天才でも。

3469. 白紙はあらゆるコトバを吸収する。子供は、誰でも、白紙から出発する。しかし、妙な大人が、手を入れる。で、子供のココロは、歪んで、死んでしまい、普通の大人になってしまう。

3470. 世間の人になる。社会の人になる。地球の人になる。もっと、もっと、もっと、宇宙そのものを呼吸できたのに。

3471. 子供のココロには、誰でも、ビッグ・クエッションが発生する。ニンゲンは、なぜ死ぬの?宇宙はどうして誕生したの?(私って何なの?)そして、いつもまにか、ビッグ・クエッションは、忘れ去られて、封印されて、子供のココロから消えてしまう。普通の大人になる。

3472. 脳の記憶よりも、生きている(私)の記憶はもっと大きく深い。他人の、私の記憶など断片である。

3473. (考える)は決して抽象ではない。意識にとっては、いつも具体的なものである。だから(考える)は(生きる)そのもののことである。

3474. わからないことだらけだから、ニンゲンは、(考える)。(生きる)も(死ぬ)も、わかる訳がないから。

3475. 「色は色じゃないんだ!!」アラカワ(荒川修作)のコトバは、実に、禅的である。極彩色の「三鷹天命反転住宅」を創ったアラカワである。

3476. 何が難しい?(私)を、いつまでも、開けっぱなしにしておくことだ。存在の自由度。知識や習慣を学習して、常識を身につけると、あとは(仕事)ニンゲンになって、生きてしまう。つまり、(私)という存在を閉ざしてしまう。開けておけ、開けておけ、(私)を!!

3477. いつまでも、危機の斜面に(私)を立たせ続けること。新しい(私)は、その中から起ちあがる。

3478. 普通の、平凡な日常の中にも無数の危機の斜面がある。見方、考え方、五感の使い方、意識のあり方で、それがわかる。

3479. 新型コロナウイルスのパンデミックは、ニンゲンをパニックに陥落させた!!(他人の死)が直接(私の死)に変化したから。

3480. 狂いもせず、破綻もせず、どうやら古希まで生きてきた。それだけで、もう、大変な道程。充分である。あれやこれやは、言うに足りない。

3481. (私)が私と、正しく関係を結ばねば、ニンゲンとしては生きてゆけない。怪物になる。

3482. 漂流する夜から、朝の時の岸辺に打ちあげられた(私)を発見する時の、あの感触、「今日も一日、生きてゆける。」生きられる時間を手に入れた。

3483. 社会に生きる(私)、世間に生きる(私)、セイカツである。しかし、セイカツする(私)は、存在者としての(私)の、ほんの一部である。もっと、全的に(私)を生きろよ!!(仕事)が(私)だなんて、つまらない。

3484. 一分一秒の休みもなく、絶えず(私)を(今)へと吹きあげているエネルギーがある。エントロピーと呼んでもよい。

3485. (私)は(今)という岸辺の縁りで、呼吸している。何時(今)から滑る落ちるかもわからない。まあ、ひとときのことだ。我慢あるのみ。

3486. いくら考えても、よくわからない(私)の(今)である。水から泡が吹きでるように(今)へと勝手に解き放たれた。不条理だと怒ってみてもはじまらぬ。

3487. で(ここ)はどこだ?(私)は誰だ?と疑っても、闇から闇への問いである。食べて、歩いて、働いて、寝て、一日のニンゲンのリズムに身を任せている。空虚をかかえたまま。魂のリズムだけがある。

3488. 宇宙地図には(私)がいない!!なぜ?(私)という視点は、私の内側にしかないから。誰か、何かが、外からの視点で作った地図の中に(私)は入れない。

3489. (今)も(ここ)も、(私)を抜きには考えられない。(私)のいない(今)も(ここ)も、実は、存在しない。

3490. ゆえに(存在)とは、(関係)の中にしかない。

3491. (私)が地図である。そんな(存在)は、果たして、可能であろうか?

3492. (私)をマッピングする。その(私)は、瞬間に(私)の外になる。

3493. (私)のいる場所、(私)のいる時間、それは、宇宙のどこでもない。決定できないから。

3494. 前(過去)とは後(未来)が。「ある出来事がほかの出来事の前でありながら後でもあり得る」(カルロ・ロヴェッリ)過去は未来で、未来は過去

3495. 過去=過ぎ去ったものも(今)に参入できる。未来=まだ来ぬものも(今)に参入できる。

3496. 一歩を踏み出すためには、未来が見えていなければできない。

3497. 思い出すためには、過去を(今)へと連れ戻さなければ思えない。

3498. 過去も未来も(私)の中で入り混じって、ひとつの現象になる。区別はない。ただ想うものだ。

3499. ニンゲンの、眼も、思考も、五感も、実に”粗い” その”粗い”眼で見て、”粗い”思考で考えて、生きねばならぬ。辛いことだ。

3500. 見えないものばかりがあふれている。一歩先のセイカツも。宇宙も。しかし、透視する。見者になる。

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• 木曜日, 4月 30th, 2020

1 揺らぎから来た
  波が騒ぎ 泡が立った
  風が吹いている ビッグ・バンの風が
  何処から何処へ ∞
 (木)が(私)の中へ
 (私)が(木)の中へ
2 流れる 時間の滝が
 「間」をくぐりぬけて
 (木)がない (私)がいない
3 現れる 消える こともない
 「名前」がないから
 ( )がある )(がない
 ( )があることもない)(がないこともない
4 浮遊する
  空へ 青空へ 漆黒の闇へ
  前に歩くと後ろになる
  上に歩くと下になる
  右に歩くと左になる
  一切が永遠の宙吊り無限放射の鏡
5 宇宙に歩をすすめると
  コトバ系が見事に壊れてしまう
  わが惑星・地球の
  結ぼれの環 コトバよ
  量子のコトバとなって
  死者たちの耳にも届けよ
6 飛ぶ超球へのステップ
  眼がない いいや(ある)やっぱり)ない(
  口がない いいや(ある)やっぱり)ない(
  舌がない いいや(ある)やっぱり)ない(
  皮膚がない いいや(ある)やっぱり)ない(
  意識がない いいや(ある)やっぱり)ない(
  無数の( )と)(の群れが
  泡立っている
  確かに
  宇宙にたったひとつの
  泡箱がある

※「霧箱」「泡箱」「暗箱」と「箱」シリーズのひとつです。

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