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• 月曜日, 10月 03rd, 2011

①「詩の礫」(徳間書店刊) 和合亮一著
②「詩ノ黙礼」(新潮社刊) 和合亮一著
③「詩の邂逅」(朝日新聞出版刊) 和合亮一著
④「『井筒俊彦』叡智の哲学」(慶応義塾大学出版会刊) 若松英輔著
⑤詩集「ガラスの中の言葉達」(土曜美術社出版販売刊) 由羽著
⑥「『生』の日ばかり」(講談社刊) 秋山駿著
⑦「地上の人々」(パロル舎刊) 井出彰著
⑧「マホメット」(講談社学術文庫刊) 井筒俊彦著
⑨「アラビア哲学」(慶応義塾大学出版会刊) 井筒俊彦著
⑩「神秘哲学」(慶応義塾大学出版会刊) 井筒俊彦著
⑪「露西亜文学」(慶応義塾大学出版会刊) 井筒俊彦著
⑫「読むと書く」(慶応義塾大学出版会刊) 井筒俊彦著
⑬「震災歌集」(中央公論新社刊) 長谷川櫂著
⑭「生首」(毎日新聞社刊) 辺見庸著

言語哲学者・井筒俊彦の主著「意識と本質」を再読・熟読をした。3・11以降でも、安心して、読める数少ない本のひとつである。

今回は、20歳の大学生に戻って、丁寧に、ノオトを執りながら、読んでみた。サルトルの名作「嘔吐」から、西洋の知と東洋の知が、構造的に、解き明かされていくのだ。宣長、芭蕉、リルケ、マラルメ、ソシュール、ユング、孔子、老子、古代インド、イスラーム、大乗仏教から禅、胡子、道元、プラトン、そして、真言の空海まで。井筒のコトバは、時空を超えて疾走する。その快感に身をゆだねる。

いったい、井筒俊彦のコトバは、どこから来たのだろう?そう思って、手に入る、井筒の本を買い集めて、読みはじめた。アラビヤ文学からロシア文学まで、30の国のコトバを自由自在に、読み書きできたという、正に、語学の天才である。

そんな時、若い評論家が、井筒俊彦を論じた「本」を処女出版した。若松英輔である。はじめての「本」が、井筒俊彦についてというのもすごいことだ。

「読むと書く」に、高野山での井筒の講演会録が入っていて、「存在はコトバである」と、空海、密教、真言の核に、言語学者として、挑戦して、謎を読み解く手法には、驚愕した。

「マホメット」「アラビア哲学」「神秘哲学」と若き日の、井筒俊彦がその思考を深めていく、行程は、実に、スリリングであった。

3・11に関して、和合亮一の詩、長谷川櫂の短歌、辺見庸の詩、(「眼の海」−わたしの死者たちに)=「文學界」は、私のココロを打った。

Category: 読書日記
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